蘆花さん(自家焙煎珈琲店)

 

久しぶりに訪れた、憩いの場所です。
間違えて、開店時間より早く来てしまいましたが、「中で待っててくださいね」
と、快く迎え入れてくれました。
オーナーご夫婦とのお話は、とても楽しくて時間を忘れてしまいます。

印象に残った話は、まず奥様の、
「私は(ケーキより)パン作りの方が好きよ。生きてるから。
私がパンに遊ばれちゃうこともあるのよ」
です。
確かに、イースト菌を使うという点からはそう言えるでしょうが、
でもやっぱり、物言わぬ食べ物にたいしても、「生きている」
といえる奥様の感性は素敵だとおもいました。
他にも、いろんな映画のこと、映画館のレディースデイのこと、「地球交響曲
のことなど、いろいろ教えてもらいました
そして、帰り際に本まで貸していただきました。
帰宅してからその本を開いてみると、あちこちに線がひいてありました。
文章を、本をとても大切にしていらしゃることがわかりましたし、その本を
「(返すのは)いつでもいいから」
と快く貸してくださった優しさに、あらためて心をうたれました。


ご主人は、福祉活動や、同じように活動していらしゃるお仲間のことなど
話してくれました。
中学生を対象にした講演では、聞きてにわかりやすいよういろいろな工夫を
したこと、その中学生たちが真剣にきいてくれたこと、
その他、版画作りのことや、野外での味噌汁作り、大鍋を使った本当においしい
ご飯作りなど、聞いていてワクワクしちゃいました。
中でも、1番印象に残ったことは、
「人や、絵や、いろんな出会いに僕は助けられてきました」
というお話です。
私は、「出会い」といえば「人との」としかイメージがありませんでした。
でもこのお話を聞いて、考えが、ぱあーっと広がるようでした。
私の場合は、本や短歌や、そしてコーヒーですが、それらもまた出会いだと
かんがえると、自分はなんて恵まれてるんだろうとおもえるし、
人々以外のいろんなものに感謝の気持ちで一杯になります。


そんなご主人の淹れたコーヒーが、
そんな奥様が焼いたケーキやパンが、
ここにはあります。